眼科手術器具の開発
眼科手術をもっとスマートに!
我々は、迅速で安全な手術をコンセプトに眼科手術器具を開発している。 下の写真は現在日本で販売中の3つである。
クローバーリング
クローバー形状で設置しやすい瞳孔拡張器
Germ Guard フィルムドレープ
切れていて排水するドレープ
スマート スペック
羽ばたくように開閉する開瞼器
瞳孔拡張器の開発
■従来の瞳孔拡張器の課題
従来の瞳孔拡張器の問題点
瞳孔が薬で拡張しない小瞳孔の症例に対しては、以前には瞳孔縁に多くの放射状切開を入れたり、瞳孔をハサミで大きく切開して後で縫合するなどの方法が行われていたが、時間のかかる手術侵襲のあるものであった。また、術後に散瞳状態が残ってしまう症例があることが問題視されていた。
この問題を解決するために、虹彩リトタクター (a)が開発された。この器具の設置は、角膜に4カ所の小切開を作り、それぞれに虹彩リトタクターを挿入する。そして、瞳孔縁に先端のフックを引っかけて手前に引っ張り、この状態でシリコーンストッパーを角膜に押しつけて固定する。これは相当の労力と時間を必要とするものであった。また虹彩フックが細い樹脂製のワイヤーでできているため、フックによって瞳孔縁を拡張する際に瞳孔縁が裂け、術後に瞳孔の変形を残してしまうことがあった。
これに対して、上記の虹彩リトタクターよりも簡単でかつ短時間に瞳孔を拡張させるものとして、多くのリング状瞳孔拡張器 (b .c)が開発された。これらの瞳孔拡張リングは、自然な状態では四角形か円形のリング状のものであり、折り畳んで専用のインジェクターで眼内に挿入した後、リングの溝で瞳孔縁を内側から引っかけながら瞳孔を拡張するものである。
従来の瞳孔拡張器
a.虹彩リトタクター (4本で機能する)
b.ワイヤー状アームの瞳孔拡張器リング
c.バンド状アームの瞳孔拡張リング
従来の瞳孔拡張器の設置
これらの瞳孔拡張リングは、変形しにくい形状をしているため、インジェクターから眼内に放出されると、眼内で6~9㎜程度の直径を有する四角形~円形に拡大したオリジナルの形状に戻る。製品を瞳孔縁に設置しようとすると、大きく開いた形状のまま製品を大きく移動させる事となり、虹彩を強く伸展・圧縮させ易いものであった。
そして、これらの瞳孔拡張器は、直径3㎜以下の小さい瞳孔への設置に関しては、設置が不可能か非常に困難な作業となる。
■MIRAI EYEの瞳孔拡張器による解決策
クローバーリングの 構造
- クローバーリングはポリウレタン製で、アームと4つの虹彩フックとで出来ている。
- クローバーリングを上から見ると、アームに外に膨らむ部と内に凹む部とが交互にあり、内に凹む部に虹彩フックがある。
- 最も凸の部の外径が8.2㎜で、最も凹の部の内径が6.2㎜である。
- クローバーリングを横から見ると、虹彩フックはやや低い位置にあり、アームは肩部がやや高く中央がやや低い位置にある。
- 最も低い虹彩フックの下突起から最も高いアーム肩部までの高さは0.72㎜である。
クローバーリングの特徴
〈特徴1〉
四つ葉のクローバー形状
アームに外に膨らむ部と内に凹む部が交互にあり、内に凹む部に虹彩フックがある。この形状により、アームが容易に変形して虹彩フックが内方に動き易い。
〈特徴2〉
アームを虹彩上に置きながら虹彩フックを瞳孔に設置
アームを虹彩の上に置いて、虹彩フックを内方に動かし虹彩フックの下突起を虹彩の下に挿入して瞳孔を拡張する。
そのため、虹彩を大きく変形させずとも瞳孔に設置できる。
また、虹彩上のアームと虹彩下の虹彩フックの下突起との間で虹彩を挟み込み、しっかりと虹彩を固定する。
〈特徴3〉
セッシで挿入・回収を行う
インサーターを使わず、前嚢セッシで挿入と回収を行う。
初回を含め3回使用可能であり、コストパフォーマンスが良い。
セッシを使ったクローバーリングの挿入
前嚢セッシを寝かせて、先行するアーム肩部を上下に掴み、創から前房内に挿入し、虹彩フックが2~3個入ったところでセッシを少し開いてリングを離し、セッシを抜く。
セッシで眼外の虹彩アームのフック付近を掴み、残った1~2個の虹彩フックと後方のアームを前房内に押し込む。
<操作のコツ>
- 通常の前嚢セッシよりマイクロ前嚢セッシを使った方が、創が開きに難く、粘弾性物質が漏れ難く有利。
- 通常の粘弾性物質に加えて、創の近くにビスコート™を入れておくと粘弾剤が漏れ難く有利。
<注意点>
- 通常の前嚢セッシを使う時は開閉のバネが弱っているものを使用しないこと(セッシを抜く時セッシが創間で開 かずリングを離せない)。
- リングの表裏を間違えないこと(虹彩フックの穴が見える方が表)。
- セッシを寝かせて使い、アーム肩部を上下に掴む。アームの中央を掴むと同時に2個の虹彩フックが創に来て、創を通過できない。
- 創の大きさは、マイクロ前嚢セッシを使う時は2.0㎜以上、通常の前嚢セッシを使う時は2.2㎜以上必要。
シンスキーフックを使ったクローバーリングの 瞳孔への設置
シンスキーフックをサイドポートから前房内に挿入し、虹彩フックの穴を捉え(虹彩フック外壁又はアームとの 付け根を捉えても良い)、アームを虹彩上に置きながら虹彩フックを内方に動かし、虹彩フック下突起を 虹彩の下に挿入して瞳孔を引っかけ、外方に動かせて瞳孔を拡張する。
<Tips for operation>
- シンスキーフックで今捉えている虹彩フックを周辺に移動させて、次に捉える虹彩フックが中央寄りに来るようにすると、角膜内皮にシンスキーフックが触れるリスクを減らし、全体の操作をスムーズに行える。
- シンスキーフックに代わって、プッシュプルフックを使っても虹彩フック側壁やアーム付け根を捉えて虹彩フックを動かして良い。
<注意点>
- クローバーリングでは通常6.0~6.5㎜の瞳孔径が得られるが、ごく稀に虹彩組織が硬く(3㎜以下の小瞳孔でPEが強い時はその可能性がある)、十分に瞳孔が拡張しない症例がある。その際には、設置後に2本のシンスキーフックで虹彩フックを対角線上に動かし虹彩組織を伸展させて拡張するか、2~4ヵ所の瞳孔縁に小さい減張切開を入れて拡大する。
セッシを使ったクローバーリングの回収
シンスキーフックで手前の2個の虹彩フックを瞳孔から外す。
セッシを寝かせて前房内に挿入し、手前のアーム肩部付近を上下に掴み、リングを眼外に引き抜く。
<操作のコツ>
- 通常の粘弾性物質だけでなく、ビスコート™を創の近くに注入しておくと、粘弾性物質が漏れ難く、虹彩脱出のリスクを軽減できる。
- シンスキーフックの代わりにプッシュプルフックを使用して上記操作を行っても良い。
- シンスキーフックで手前の虹彩フックを虹彩から外した後、手前のアームを創から離し、虹彩から少し浮かせておくと、手前のアーム肩部をセッシで掴む操作をスムーズに行える。
< 注意 >
- アーム中央を掴んで引くと、2つの虹彩フックが同時に創に来て創に詰まる(この時は、一旦アームを前房に戻し、アーム肩部を掴み直し摘出する)。
アイドレープの開発
■従来のアイドレープの課題
背景
白内障手術などの眼科手術において、まず念頭におかなければならないのは合併症のない安全な手術である。そのために、極めて重要なのが的確なドレーピングと効果的な排水である。的確なドレーピングは、術野への睫毛や皮膚の露出を防ぎ、そこに常在する菌が手術器具を通して眼内にもちこまれる事を防止して術後眼内炎発症のリスクを下げる。MRSAなどの薬剤耐性菌が増えた現在、失明の恐れもある術後細菌性眼内炎の防止は、眼科医療関係者にとって克服すべき大きな課題である。
効果的な排水は、術野の視認性を向上させて術中合併症発生のリスクを減少させると共に、溜った水の中に存在する菌を眼外に排出して術後眼内炎のリスクを減少させる。
一般のアイドレープと競合製品
従来の一般的なドレーピングの方法として、フィルム状ドレープ(a) を半分に切り、それぞれを上下眼瞼に貼りつける方法が使用されている。しかし、睫毛の耳側や鼻側の部分はカバーされず露出したままであることが多かった。
フィルムドレープを1枚として貼り付け、後からハサミで切る方法では眼瞼や睫毛を全周カバーしやすいが外眼角部がテント状になり水が溜まりやすかった。これを解消しようとテント状となったフィルム部を切ると外眼角部の皮膚が露出した。
この問題を解決しようと、眼瞼を全周カバーする使い捨てのドレープ付き開瞼器(c) が開発されたが、水が溜り易かったため普及しなかった。また、硝子体内注射用にフック部の幅が広い使い捨ての開瞼器(b)が発売されているが上下の眼瞼以外の耳側や鼻側の皮膚は露出したままであった。
一般のアイドレープと競合製品
従来の排水を行う器具
従来、術野からの排水を行うものとして、開瞼器に水を吸引するポンプ機能を付けた吸引孔付き開瞼器や、耳側の眼瞼に引っかけて毛細管現象などを利用して排水する排水器が使用されている。しかし、これらは、高価だったり、奥目が強い症例や結膜が緩んでいる症例では十分な排水機能を発揮できない事があった。
手術中に排水を行う一般の開瞼器や排水器
■MIRAI EYEのアイドレープによる解決策
Germ Guardフィルムドレープの構造
Germ Guardフィルムドレープは、外枠と粘着フィルム部で構造され、粘着フィルム部の中央に中央切開がある。
中央切開の両端に外眼角部、内眼角部を覆う耳側シートと鼻側シートがあり、更に耳側には排水シートがある。
Germ Guardフィルムドレープの特徴
〈特徴1〉
フィルム中央に切開が作ってある。
貼る前や貼ってからフィルムを切る操作を必要としない。
〈特徴2〉
耳側・鼻側の眼瞼をカバーするシートを持つ。
中央切開が開瞼器で開いた時、耳側・鼻側の眼瞼や睫毛をカバーする不織布シートがある。
〈特徴3〉
排水するシートを持つ。
中央切開の耳側にナイロン線維を織ったシートがあり、毛細管現象で排液する。
これらの特徴により、 Germ Guardフィルムドレープでは、手術時間の短縮や、術中の視認性向上や、術後の 眼内炎防止効果が期待される。
Germ Guardフィルムドレープの設置
<助手のサポートで設置する場合>
術者は剝離紙を剥ぎ、ドレープ外枠の両端を折ってドレープ全体をVの字にする。そして、ドレープの両端を3本の指で持つ(人差し指がフィルムの上で他の指が外枠の下)。
助手は両手の綿棒で睫毛が起きるように上下の眼瞼を開く。
術者は中央切開が内眼角・外眼角を通るライン上で外眼角が耳側シートでカバーされる位置にVの字のドレープの底を眼瞼に貼り付ける。
術者がVの字の状態をキープしながら、助手が綿棒を抜く。
術者は、上下眼瞼側の外枠
に向かってドレープを貼り
付け、最後は耳側に向かっ
てドレープを貼り付ける。
耳側の方で外枠が立ち上がっている時は、指でつまんで外枠を折り重ねて平坦にする。
中央切開から開瞼器を挿入して開く。 正しい位置に貼り付けると、上下の眼瞼の皮膚と睫毛はフィルムに巻き込まれてカバーされ、鼻側・耳側の眼瞼部はフィルムと鼻側・耳側シートによってカバーされる。また、排水シート先端は外眼角部から結膜に向かって下がる位置にある(c)。
<術者1人で設置する場合>
剝離紙を剥ぎ、ツルツル面が表になるように半分に折る。そしてこの剝離紙を中央切開や各シートが見える位置の下眼瞼側粘着面に貼りつける。
剝離紙を剥ぎ、ツルツル面が表になるように半分に折る。そしてこの剝離紙を中央切開や各シートが見える位置の下眼瞼側粘着面に貼りつける。
外枠の両端を折って中央切開が底になるようにドレープ全体をVの字にする。次に、ドレープの下眼瞼側を剥離紙と共に持ち(母指と人差し指がそれぞれ耳側・鼻側シートの外端の位置がよい) 、もう片方の手の綿棒で睫毛を起こすように上眼瞼を開く(a)。
Then, hold the lower eyelid side of the drape, along with the release paper, positioning thumb and index finger at the outer ends of the ear-side and nose-side sheets, respectively.
Use a cotton swab in your other hand to open the upper eyelid.
中央切開が内眼角・外眼角を通るライン上で、外眼角が耳側シートでカバーされる位置にフィルムを貼りつける(b)。
内眼角部と外眼角部のフィルムを指で押さえながら綿棒を抜き、上眼瞼側のフィルムを貼り付ける (c)。
下眼瞼側ドレープを起こして下眼瞼縁が見えるようにし(下眼瞼にひっついているフィルムはこの時に綿棒で皮膚を押して剥がす)
もう一方の手の綿棒で下眼瞼を下方に開く(d)。
外眼角部と内眼角部のフィルムを貼り、両者を指で押さえながら綿棒を抜く(e)。 折り曲げた剥離紙の皮膚側を下方に引いて剝離紙を除去する。
下眼瞼側のフィルムを貼り付けてゆく(f)。 最後に耳側のフィルムを貼り付け、外枠が立ち上がっている所は、耳側で指でつまんで外枠を折り重ねて平坦にする。
Germ Guardフィルムドレープの排水効果
排水実験装置を使いGerm Guardフィルムドレープの排水機能を検証した。一定のペースで水を垂らした時、一般のフィルムドレープの使用や排水器「ミラクルドレイナー○R」との組み合わせの時に比べて、Germ Guardフィルムドレープでは、排水効果がよく貯留する水の量が少なかった。
Germ Guardフィルムドレープの排水シートと灌流液の間の物理現象(毛細管現象、サイホン効果、等)により術中に使用される水が効果的に排出され、水溜まりを防止して術野の視認性が向上する。これにより見づらいことで発生する術中合併症の発生リスクが減少することが期待される。また、眼瞼の皮膚や睫毛から出てきた細菌が水と共に排出されて、術後の細菌性眼内炎の発生リスクをより効果的に抑えることが期待される。
a. 一般のフィルムドレープでは、多量の水が貯留する。
b. 一般のフィルムドレープと排水器(ミラクルドレーナ)では、aよりも水の貯留量が少なかった。
c. Germ Guardフィルムドレープでは、a. b に比べて水の貯留量が少なかった。
開瞼器の開発
■従来の開瞼器の問題点
従来の開瞼器の構造と眼瞼への設置
従来の開瞼器では、バネやスライド構造がアームに対して平行についており、フック部がまぶたと平行に開閉する。
そのため開瞼器を閉じた時にも左右のフック部の間隔が広く、上眼瞼への設置には器具を傾け、下眼瞼の設置には左手で下眼瞼を開く必要がある。奥目の症例ではその設置に苦労することもあった。また、従来の開瞼器は、大きく開いた時に眼瞼の組織に急に屈曲を作り、挙筋腱膜を傷めて術後の眼瞼下垂の原因になるリスクがあることが指摘されていた。
そして、奥目の症例では、眼瞼が持ち上がると更に奥目が増強して、強い水溜りを起こしやすかった。
従来の開瞼器の眼瞼への設置
バネがアームに対して平行についている。
器具を傾けてフック部を下方に向けて上眼瞼下に挿入
指で下眼瞼を開き、器具を閉じてフックを下眼瞼下に挿入
虹彩フック部が平行に開き開瞼する。
従来の開瞼器の開閉と眼瞼組織の状態
器具を閉じても左右のフック部の間隔が広い。
フック部が眼瞼と平行に開くため、開くほど眼瞼は持ち上がり、眼瞼組織に急な屈曲ができる。
■MIRAI EYEの開瞼器による解決策
Smart-Spec の構造
- Smart-Specは、ステンレスワイヤ製のフック部とアーム部とバネ部より成り、アーム部の下端にはシリコン製のヒンジクリップがある。
- 排水シート付き Smart-Specは、Smart-Specにシリコン製で蛇腹構造の排水シートが付属しているものである。
Smart-Spec の特徴
Smart-Specは、バネ部がアームに対して垂直についていることを特徴とし、ヒンジグリップを閉じてアーム部を閉じるとバネ部が上下してフック部が回転して羽ばたくような動きをする。すなわち、アーム部を閉じると左右のフック部が下方を向きながらその間隔が狭まる。 (a→b→c)
アーム部を開くと左右のフック部が外方を向きながらその間隔が開く(c→ b→ a)。
Smart-Spec の開閉の動き
ヒンジクリップを閉じて、左右のフック部の距離を縮めると、フック部が回転して下方を向いていく。
左右のフック部の下方先端が斜め下を向き、両者の距離が狭まっている。
Smart-Specの眼瞼への設置と抜去
Smart-Specでは、ヒンジグリップを閉じて左右のフック部を閉じて斜め下方に向ける。上下の眼瞼の間のドレープの切れ目にフック部を差し込み、ヒンジグリップを開きながら器具全体を下げ、左右のフック部を結膜嚢の方向に挿入して開瞼する。そして、開瞼状態ではフック部のワイヤーの3D曲線は、設置される部位の眼球や眼瞼の3D曲線とほぼ一致する。
頭の方向からSmart-Specを設置する時は、右眼は右手で左眼は左手で設置し、耳側から設置する時は左手のサポートで、右手で設置する。開瞼器を抜去する時には、挿入と反対の動作を行う。すなわち、開瞼器全体を上方に動かしながらヒンジグリップを閉じて、フック部を結膜嚢の方向に抜去する(c→b→a)。
この動きと形状により、Smart-Specでは奥目で眼瞼が狭小の目であっても比較的容易に眼瞼に設置する事ができる。
Smart-Spec眼瞼への設置
Smart-Specの開閉と眼瞼組織の状態
ヒンジクリップを閉じて、左右のフック部を閉じて斜め下方を向かせ、上下の眼瞼の間に挿入する。
器具全体を下方に移動させながらヒンジグリップを開き、結膜嚢の方向へフック部を挿入して開瞼する。
大きく開いても眼瞼は持ち上がりにくく、眼瞼組織に急な屈曲を作りにくい。
開瞼した時、フック部のカーブと結膜嚢や眼球のカーブはほぼ同じであり、眼瞼や眼球を圧迫しにくい。
After placing the Smart-Spec with the drainage sheet on the eyelid, in the same manner as the regular Smart-Spec, adjust the position of the drainage sheet so that its tip hangs down from the lateral canthus to the bulbar conjunctiva.
排水シート付きSmart-Specは、Smart-Specと同様の操作で眼瞼に設置した後、排水シートの位置を調整して排水シート先端が外眼角部から球結膜に垂れ下がる位置にする。
排水シート先端が前後にずれている場合は、ヒンジグリップを指で前後にスライドさせて位置を修正し(a.d)、排水シートが左右にずれている場合は、指かセッシで排水シートを回転させて位置を調整する。
排水シート付きスマートスペックの眼瞼への設置と位置の修正
排水シート付きSmart-Specの排水シートの位置合わせ
排水シートの先端が外眼角より耳側にある。
ヒンジグリップを指で鼻側に移動させ、排水シート先端が外眼角部から結膜に垂れ下がる位置にする。
排水シート付きSmart-Specの排水実験
Smart-Specの排水シートは、蛇腹構造のシートを持ち、毛細菅現象やサイホン効果で水を吸い上げ排液する。当社の実験では下図に示すように従来の排水器の排水能力を凌駕していた。 また、排水シート付Smart-Specは、吸引孔付き開瞼器のように、吸引ポンプに接続する必要もなく、加齢で緩んだ結膜を吸引して排水効果が減少したりする事もない。